前頁で紹介した、75日移動平均線を活用した売買ルールに基づくFXトレードが有効かどうか、米ドル円で検証してみます。
※上図は、外為どっとコムリアルチャートに加筆したものです。
番号 | 注文日 | 為替レート | 売 買 | 決済日 | 為替レート | 収益結果(円) | 1 | 05/06/07 | 107.26 | L | 05/08/16 | 109.22 | +1.96 |
2 | 05/08/17 | 109.51 | L | 05/08/23 | 109.75 | +0.24 |
3 | 05/08/24 | 109.86 | L | 05/09/02 | 109.79 | -0.07 |
4 | 05/09/09 | 110.49 | L | 05/09/12 | 109.17 | -1.32 |
5 | 05/09/13 | 110.34 | L | 05/12/19 | 115.56 | +5.22 |
6 | 05/12/20 | 116.10 | L | 06/01/04 | 116.16 | +0.06 |
7 | 06/01/30 | 117.26 | L | 06/02/15 | 117.39 | +0.13 |
8 | 06/02/16 | 117.86 | L | 06/02/17 | 117.56 | -0.30 |
9 | 06/02/20 | 118.18 | L | 06/02/24 | 117.11 | -1.07 |
10 | 06/09/26 | 116.57 | L | 06/11/01 | 116.95 | +0.38 |
11 | 06/11/03 | 117.11 | L | 06/11/23 | 116.72 | -0.39 |
12 | 06/12/24 | 117.54 | L | 07/02/28 | 117.93 | +0.39 |
13 | 07/10/17 | 116.88 | S | 07/12/31 | 114.07 | +2.81 |
14 | 07/12/31 | 112.54 | S | 08/04/25 | 104.25 | +1.71 |
15 | 08/04/30 | 104.00 | S | 08/05/02 | 104.40 | -0.40 |
16 | 08/05/09 | 103.71 | S | 08/05/13 | 103.74 | -0.03 |
【結 果】 | ||||||
トレード回数 | 16回 | |||||
勝敗 | 9勝7敗 | |||||
勝率 | 0.563 | |||||
損益 | +9.32円 |
米ドル円の過去3年分の検証の結果、75日移動平均線を活用したFXトレードは有効であることが分かりました。F〜Hのトレードをした時期、75日移動平均線は上昇中であっても、為替相場は方向感を失っています。おおむね116円〜119円の間で推移しています。これに気づくのが、だいたいHのあたり。移動平均線はトレンドが大きく出ないと勝てません。このため、ここで一端相場から離れ、様子見をします。
@、Iは、ローソク足と75日移動平均線がクロスしていませんが、上昇トレンドの中で接近して交差せずに上昇したので押し目買いをします。
様子見2の期間も75日移動平均線だけでは、ハッキリとしたトレンドが確認できないため手を出しません。今、眺めると6月22日につけた高値124.12円の後の急落で売りを入れたいところですが、当時は無理でしょう。もちろん、ファンダメンタル的な要因をマーケット情報から得られるなら売りポジションを建てることは可能ですが、ここでは、あくまでもテクニカル分析をもとにしたトレードを前提としていますので、様子見です。
LとMは戻り売りのチャンスで、しっかりと利益を上げることが出来た場面です。NとOは戻り売り失敗の場面です。方向感がなくなりましたので、これ以降様子見です。
この手法の特徴は以下の通りです。
1. トレンドに逆らっていないので、大きな損失を生む可能性が小さい。
2. 時間をかけて大きく上昇または下降する大相場に強い。
3. トレンドがハッキリしなくなった場合は手を出さず、様子見に徹するのが得策。
堅実的な手法ですが、3年で9.32円のプラスは決して大きくありません。もちろん、トレンドに乗っているときは、緩んだところでポジションを増やすことも考えられますが、もっと大きな利益をFXで生むために、もう少し利益を伸ばす手法を考えたいところです。
たとえば、Dのトレード期間では05年12月05日に121.37円という高値をつけているにもかかわらず、決済レートは115.56円。Mのトレード期間では、95.77円という安値を記録しているにもかかわらず決済レートは104.25円です。
ここはもっと儲けられる場面のような気がしますね。これについては、後述することとして、次にユーロ円(EUR/JPY)の検証を行います。