サブプライムローンに次ぐ、金融市場を混乱に陥れる懸念材料として驚異なのがモノライン問題。モノラインとは、金融商品の保証を専門とする保険会社。サブプライムローン債権を証券化した金融商品が高いリスクを伴っているにもかかわらず格付けが高かったのは、借り手が返済不能となってもモノラインが元利金の支払いを保証していたからです。しかし、サブプライムローンの焦げ付きが増加し、モノラインの支払い額が増加すると信用力が低下、結果として格付けが格下げられることが懸念されます。モノラインはサブプライムローン関連の商品だけではなく、米国の地方債の保証もしていて、そっちの方が業務の中心となっているのです。モノラインが格下げは地方債にも影響を及ぼすことになります。
モノラインの大手である「アンバック・アシュアランス」が、格付け会社フィッチ・レーティングスから格付けを最上位のトリプルAから2段階引き下げられました。ほかのモノライン会社も格下げされる可能性があり、世界的な金融市場の混乱を招く大きな要因として注視されています。